n+編集長
やまだ
ライター
山口県出身で、現在は大阪・山口を拠点に“健康”と“教育”をテーマに、トレーニングジム・健康サロン・児童福祉施設・自然農畑を運営。 自身の身体不調をきっかけに現代医療に見切りをつけ、補完療法や自然療法を軸として「効果的」「簡単」「安価」をキーワードに、誰でも気軽に出来る健康実践法を追求し続けている。心許せる信頼出来る各分野のプロフェッショナルにサポートしてもらいながら「人生おもいっきり愉しむ計画!」を稼働中。
皆さんご存じの様に、自然農法では合成農薬などを一切使用しません。
出来るだけ、自然のありのままの状態で農業を行っていくので、害虫を含む虫達に関しても、共存共生の道をとっていくからです。
農業を行っていく上で、厄介な虫のトップクラスに位置する害虫に「カメムシ」がいますね。
農業をしていなくても、その独特な臭いから敬遠されることが多いカメムシですが、自然農法を行っていく上では、出来るだけ仲良くしていきたい虫の1つでもあります。
今回は、そんなカメムシについてプチ解説していきますので、カメムシに嫌気がさしている方、ぜひ一読ください。
カメムシのことに詳しい方を除いて、ほとんどの方がカメムシについて…
カメムシ = 臭い
ということぐらいしかご存じないと思いますので、カメムシについてちょっとだけ解説していきます。
カメムシは通年発生し、環境にもよりますが、4月~10月にかけてが特に多くみられる虫です。
カメムシの種類は大きく別けると、
に分類され、細分化すると約200種類にも及びます。この中で農業を行う際に、害虫と呼ばれて嫌われているカメムシは「マルカメムシ」「イチモンジカメムシ」「ホソヘリカメムシ」が有名です。
カメムシのことを詳しく知りたい方は、カメムシ図鑑のサイトをご覧ください。
上記で紹介した様に、カメムシは種類が多いですが、もっとも厄介なのが、あの強烈な臭いです。その臭いのお陰で天敵になる様なモノがいなく、よっぽどなことがない限りは増える一方になっています。
カメムシは、幼虫も成虫ともに農作物に被害をもたらしますが、他の害虫の様に葉っぱをかじったりするのではなく、針状の口を農作物に指して、養分を吸います。
豆類、アブラナ科、ナス科の農作物を好みますが、かぼちゃ、ピーマン、じゃがいも、さつまいも、イチゴなどの果実部分を好んで吸ったり、果実部分がない場合は、新芽や茎を害します。
これらのことにより、農作物の果実部分の変形が起きたり、葉っぱが奇形になったり、茎が曲がったりなどの生育不良となっていくのが、カメムシが農作物にもたらす被害の代表的なものです。
カメムシの中には、ヒメハナカメムシの様に、ハダニやアザミウマなどの他の害虫を捕食しくれるモノもいますが、基本的には農作物にとって天敵となるカメムシが多いので、駆除等により被害を減らしたが方が無難です。
一般的にカメムシを駆除または減らす方法は以下の様なものが挙げられます。
ただ、自然農法に限ると農薬は論外ですし、本格的な自然農法からいくと、防虫ネットや木酢液もNGです。
捕獲に関しては、まあOKという感じでしょうか。自然農法は自然との共存共生が1つのテーマなので、本当はカメムシともうまくやっていくことが理想です。
そんな中で、自然農法のカメムシ対策として私がイチ押ししたいのは、カメムシが農作物よりも好物なイネ科の雑草を刈らないということです。
自然農法センターの研究結果として、カメムシは農作物よりも、実はイネ科の雑草を好んで食べるということが記されています。
確かにカメムシが繁殖する場所は、雑草の中が中心なので、むやみやたらに雑草を刈らなければ、雑草内だけで事足りて、農作物に影響を及ぼすことは少ないかもしれませんね!
一般農法だと特にそうですが、除草剤を使ったり、草刈り機をつかって、とにかく雑草を天敵の様に扱いますが、自然農法の場合は草との共生も1つの課題です。
バッタなんかもそうですが、雑草が好きな虫って結構いて、そんな虫の棲みかや餌場をどんどん減らしていくからこそ、害虫が農作物を荒らしにくる可能性も十分考えられます。(山林開発で環境破壊が進み、イノシシやクマなどのエサがなくなることで、山から降りてきて畑を荒らすのと同じ現象かもしれません。)
自然農法を行う上でカメムシ被害にあっている場合は、まずイネ科の雑草があるか、もしくは雑草を除草し過ぎてないかをみていくようにしましょう。
カメムシが好物にしているイネ科の雑草は以下の様なものがあるので、チェックしてみてください。
ただし、カメムシの種類によっては、農作物が好きなモノもいるみたいなので、100%上手くいかない場合があることは、頭の片隅においててください。
自然農法を行っていく上で、虫との共存共生も必要なテーマの1つですので、まずは駆除することよりも、共存共生の道を模索する様にしましょう。
カメムシの排泄物や死骸が畑にあると、それが土の肥やしとなり、よい土が出来るという利点にもなります。
カメムシ被害がでると、味が落ちたり、販売する場合には買い取ってもらえないということもありますが、決して毒ではなく食べることが出来るので、もし出荷する様な農業方針で無ければ、ある程度目をつむるというのも1つの手です。
害虫すらも自然の中の1つで、人間が勝手に忌み嫌っているだけの場合もあります。まずは、うまく共存共生していくことに目を向けて、上手に付き合っていきましょう。
n+編集長
やまだ
ライター
山口県出身で、現在は大阪・山口を拠点に“健康”と“教育”をテーマに、トレーニングジム・健康サロン・児童福祉施設・自然農畑を運営。 自身の身体不調をきっかけに現代医療に見切りをつけ、補完療法や自然療法を軸として「効果的」「簡単」「安価」をキーワードに、誰でも気軽に出来る健康実践法を追求し続けている。心許せる信頼出来る各分野のプロフェッショナルにサポートしてもらいながら「人生おもいっきり愉しむ計画!」を稼働中。