n+編集長
やまだ
ライター
山口県出身で、現在は大阪・山口を拠点に“健康”と“教育”をテーマに、トレーニングジム・健康サロン・児童福祉施設・自然農畑を運営。 自身の身体不調をきっかけに現代医療に見切りをつけ、補完療法や自然療法を軸として「効果的」「簡単」「安価」をキーワードに、誰でも気軽に出来る健康実践法を追求し続けている。心許せる信頼出来る各分野のプロフェッショナルにサポートしてもらいながら「人生おもいっきり愉しむ計画!」を稼働中。
「一般農法」「有機農法」「自然農法」など、一般的な認識でいくと日本には3つの農法があるといえます。
一般農法は、その名の通りもっとも一般的にあたる農法で、現在の市場の大多数を占める農法になり有機、有機農法は近年の健康ブームの高まりから、市場ニーズが拡大傾向にある農法といえ、有機農法の市民権も少しずつですが一般的になってきました。(ただし、有機農法は一般農法にも分類されます。)
これらに比べて自然農法はどうでしょうか。“自然”という言葉がつくと、現代社会では、なぜか、なんとなくスピリチュアルなイメージを持ちやすい上に、
少数派 = 認められていない
という様な認識になり、これらのことから「自然農法は怪しい農法」というイメージが少なからずあります。
そもそも怪しいという言葉にはどんな意味があるのでしょうか。辞書をひいてみると「見慣れず変な様子だ。疑わしい。信頼出来ない。」ということがあります。
自然農法を怪しいと感じてしまう方は、恐らく見慣れてないことから(一般的に認められてない)から怪しいという疑念を抱いている方が多いのではないでしょうか。
自然農法といえば
が大前提にありますが、自身の健康をキープしたいと考えた時に、無農薬や無化学肥料で育てられた自然農法の野菜と、国が安全だと認めている農薬や化学肥料をつかっているから安全(日本は世界中で危険視され使用中止になっているグリフォサートなどが普通に使われています。)だとされている一般的な野菜、どちらを怪しいと疑うでしょうか。
この様に、怪しむ視点をどこに置いているかで、ものごとの真実は変わってきます。健康面からみれば一般農法は怪しくも映り、生産量の面でみれば自然農法は怪しくも映ります。
自然農法 = 怪しい
という一方向からだけみていると、健康などを失ってしまう可能性も十分にあるので、自然農法や一般農法をいくつかの視点から検証して、自身の考え方や人生設計に見合うジャッジが出来るようになっていくことが大切なことではないでしょうか。
一時期ある種の女の子達がなにをみても「可愛い」と連呼していましたが(私には、可愛いって言えちゃってる私が可愛いでしょ。という様にしかみえませんでしたが。)「自然農法 怪しい」というのも一種のブームの様な護送船団方式感が見え隠れしている気がします!
目次
自然農法が怪しいのかということを検証するには、それぞれの農法がどんなものかを認識していることが大切なので、それぞれどんな農法なのかみていきましょう。
自然農法と、一言でいっても、自然農法を提唱している方は独自路線で試行錯誤しながら、それぞれの農法を編み出しているので、一概にこれだということは難しいですが、わかりやすい範囲でご紹介していきます。
自然農法の基本的な考え方としては「自然の秩序に沿った農法」といった様なモノで、微生物や雑草、一般的な農法では天敵とされている虫すらも最大限に活かして作物を育てていきます。
自然農法家によって多少違いますが、固定種や在来種(手を加えていない昔ながらの種)を用いて、「無農薬」「無肥料」「不耕起」「無除草」「無散水」という5大原則があり、出来る限り自然に近い状態で農作物を育てていき、エネルギッシュ(高栄養価・美味)な野菜をつくっていきます。
魚で例えると解りやすいですが、天然の魚が自然農法、養殖の魚が一般農法といった位置づけです。
大海原で弱肉強食を生き残った魚は、狭い空間で労せずエサをもらってる温室育ちの養殖魚に比べると、エネルギッシュで美味しい感じしますよね。
自然農法で出来た野菜は、そんなイメージで捉えると解りやすいと思います。
自然農法のメリットは以下の様なものが挙げられます。
以上のようなものが挙げられますが、これに対してデメリットとしては、以下の様なものが挙げられます。
一般農法と比べてはっきりとした違いを挙げると以上の様なことがいえます。
自然農法と対比している農法といえますが、一般農法は大きく別けると「慣行栽培」と「有機栽培」に別けられます。
慣行栽培とは農協が推奨している栽培方法で、化学肥料や合成農薬の使用を前提とした栽培方法により、雑草や害虫、病気などの被害から護りながら安定的に生産出来るようにした手法です。
基本的にはF1種と呼ばれる、異質なものを掛け合わせたオリジナルの種(色や形が均一で収穫量が多いことが目的)をつかっています。
有機栽培とは、慣行栽培で使用する化学肥料や合成農薬よりも、範囲の狭い一定の条件で定められた、化学肥料や合成農薬を使用してつくられています。固定種や在来種をつかって栽培している農家もあるようですが、F1種を使っている農家が大半の様です。
2000年に農林水産省が有機JASを制定し、有機栽培で使用できる化学肥料や合成農薬が定められたことや、昨今の健康ブームの波にも乗って、有機栽培の認知度が高まってきています。
農林水産省の品種についての資料pdfを読むとなんとなく今の品種がどういったものかわかります。
割と勘違いされている方が多いのですが、有機JAS規格は、無農薬・無肥料というイメージが強いですが、実は普通に化学肥料や合成農薬をつかっている作物になります!
基本的には自然農法のメリットとデメリットのところであげた項目が逆転するカタチになりますが、一般農法のメリットは以下の様なものが挙げられます。
以上の様なものが挙げられますが、これに対してデメリットは以下の様なものがあげられます。
一般農法のメリット・デメリットは以上の様なものになります。
自然農法否定派は多くいます。その方々が色んな発信をすることで「自然農法は怪しい」ということに繋がっていく1つの要因になっているので、自然農法否定派が、どの様なことを否定しているのかなどをみていきましょう。因みに私はバリバリの自然農法賛成派になります(笑)
自然農法否定派はよく「奇跡のりんご」木村氏の著書の中で、肥料を使わないということに目くじらを立てている兆候があります。
その際に「肥料がなくても農業が出来るのであれば、なぜこの世に肥料が存在するのか」という正統な理由をもって、肥料の歴史や肥料の重要性を説いています。
確かに、農業の歴史をみていると、肥溜めをつくって肥料にしたり、耕した上で肥料を使っていたことは言うまでもありません。
なぜ肥料をつかっていたかというと、当時は飢饉や不作による餓死者がでるなどが多く、それを防ぐために、作物がしっかり育つようにということで、試行錯誤の上で肥料の改良をしていったものだと思われます。
私は決して無肥料が絶対的とは思っておらず、今行っている自然農法では、間引きした野菜や刈った草などを肥料代わり(土づくり)で畑に放置して、土づくりを行っていますし、刈り草も広義の意味では肥料といえますね!
自然農法をしている人が肥料を否定しているのは、合成肥料のことがほとんどで、すべての肥料を否定していることではないのですが、自然農法否定派の方は、よくあげあしを取る様にして、無肥料を否定されるので、あまりこの様な情報に踊らされないことが肝要かと思います。
因みに、自然農法反対派は、肥料がこれだけの市民権を得ているから、肥料は絶対必要だという論調を展開していますが、肥料が確立していない時代から農作物はあるので(でないと、肥料がなかった時に農作物は全滅しています。)無肥料でも農作物が育つことは間違いないといえますね。
自然農法を実践している方は、他の人のやっていることにあまり目くじらを立てません!誰かを蹴落とすことよりも、土づくりや野菜作りに没頭して、どうしたらもっといいものが出来るかに時間を割いている方が多いですね!平和的で、いい意味でのマイペースです(笑)
自然農法をしている方なら、収穫できない苦悩はすごく理解できると思いますが、これは、特に初期段階では否定出来ないことです。
現在は、実際に農作物をつくったりしていますが、芽がでないことや、成長が止まることなども多々あります。
正直なところ、自然農法の野菜を生産販売して、きちんと生計が立てられている自然農法の農家さんは色んな意味ですごいです。
自然農法で商売するには、知識や根気や探求心などの色々な要素が必要で、本当に大変なことだと思います。
ただ、逆からみてみると、本来農業ってそんなに大変なことなのに、合成農薬や化学肥料やF1種の恩恵で生産量や作物の見た目が均一なものができてるって、すごく不自然なことになりますよね。
災害時などによく、自然の脅威には勝てないなどということを言われる方がいますが、自然農法に関しても “自然” で、合成農薬や化学肥料をつかって、自然の摂理に抗うということは、一見勝っているようにもみえますが、その代償として「人の健康」という面では、惨敗しきっしている様に思えます。
自然は戦う相手ではなく、共存するものです。
便利や合理的なのも解りますが、合理主義追求型のなりの果てが悲惨な結果にならないかがすごく心配です。
でも確かに自然農法は作物が育たないなんてこともしょっちゅうあるので、商売として自然農法を考えている方は、年単位で根気よく行っていく覚悟がある場合のみにした方が無難です。
自然農法反対派の中でも、特に自然農法を怪しいと思っている方のほとんどが、このオカルト的やスピリチュアル的なところが多い様に感じます。
私はオカルトやスピリチュアルは肯定派ですが、自然農法をされている方によくある傾向の「作物に聞いてみる」「エネルギー」「波動」などを感じたことは1度もありません。(感じれるモノなら感じたいし、聞けるものなら聞いてみたいです。)
でも、同じ畑でも、気持ちいいと思う畑と、そうでない畑というものが必ずあって、本当に自然農法を行っている畑は観ればなんとなく解ります。
こういったあたりが、自然農法反対派から「オカルト農法」「スピリチュアル農法」と言われる所以の1つになっているのでしょう。
確かに一般的な観点からみるとまさにオカルト的・スピリチュアル的だと思います(笑)
こういった自然農法反対派の方々は、否定する理由として、科学的に立証されていないという発言をよくされていますが、科学ってそんなに凄いことなんでしょうか。
メディアなどで「現代科学では証明されてないこと~」などと頻繁に聞きますが、それだけ頻繁に聞くってことは、科学って大したことないんじゃないかとすら思う時があります。
現代の社会で一般的(常識)といわれているものには、医学や科学の裏付けのないものがゴロゴロしているので、それらに振り回されるのでなく、自分に合っているかどうかを確かめながらチョイスして生活することが大切なのではないでしょうか。
色々勉強していると、いかに真実と常識がかけ離れているものが常識になっているかがよく解ります。
私は自然農法肯定派なので、途中の情報が肯定派ならではの記述になってしまいましたが、一般農法を否定する気持ちも一切なく、一般農法と自然農法、それ以外の農法もバランスを保ちながら共栄していくことが1番だと考えています。
仮に一般農法がなくなってしまうと、市場から野菜がどんどんと減ってしまいますし、何らかの事情で海外からの輸入がストップすれば、たちどころに生活ができなくなってしまうでしょう。
逆に自然農法がなくなってしまうと、合成農薬や化学肥料を取らないことによって健康を維持していた方々が病気等になってしまう可能性もあります。
自然農法否定派からみれば、上述してきた様にオカルト的・スピリチュアル的視点から、自然農法は「怪しい」でしょうし、自然農法肯定派からみれば、合成農薬や化学肥料などをふんだんに活用した、自然の摂理から外れた一般農法は健康面からみて「怪しい」となるわけです。
農薬や肥料をつかっているのに、自然農法や有機農法として販売している生産者などは、確かに「怪しい」ですが、ウソまでついて自然農法的な感じで売り出そうとしていることは、そちらの方がカラダに良かったり、高値で売れることを知っているからということにもなります。
Googleの検索ボリュームを調べてみると「自然農法 怪しい」の検索ボリュームは「一般農法 怪しい」の100倍以上の検索ボリュームです。
「自然農法 怪しい」という言葉が独り歩きして、自然農法が衰退していくのは由々しき問題ですので、はやく自然農法も一般農法の様に市民権を得て、当たり前の世の中になって欲しいものです。
n+編集長
やまだ
ライター
山口県出身で、現在は大阪・山口を拠点に“健康”と“教育”をテーマに、トレーニングジム・健康サロン・児童福祉施設・自然農畑を運営。 自身の身体不調をきっかけに現代医療に見切りをつけ、補完療法や自然療法を軸として「効果的」「簡単」「安価」をキーワードに、誰でも気軽に出来る健康実践法を追求し続けている。心許せる信頼出来る各分野のプロフェッショナルにサポートしてもらいながら「人生おもいっきり愉しむ計画!」を稼働中。