n+編集長
やまだ
ライター
山口県出身で、現在は大阪・山口を拠点に“健康”と“教育”をテーマに、トレーニングジム・健康サロン・児童福祉施設・自然農畑を運営。 自身の身体不調をきっかけに現代医療に見切りをつけ、補完療法や自然療法を軸として「効果的」「簡単」「安価」をキーワードに、誰でも気軽に出来る健康実践法を追求し続けている。心許せる信頼出来る各分野のプロフェッショナルにサポートしてもらいながら「人生おもいっきり愉しむ計画!」を稼働中。
普段スーパーなどで見かけるニンニクは、大きく分けて国産のものと輸入のものがあります。
国産の野菜は輸入野菜に比べて値段が高いのは皆さんなんとなく承知のことかと思いますが、ニンニクに関しては、他の割高感のある国産野菜より一段階上の価格差がある様に感じます。
自然農法でニンニクを育てる場合、農薬や肥料をまったく使わないので、野菜が育つ肥えた土をつくるまでに多少の時間を要してしまいますが、ニンニクは比較的育ちやすいといわれています。
育ちやすいのであれば、価格帯は落ち着くはずなのに、国産ニンニクは高い。それは何故なのでしょう・・・
ということで、今回は、国産ニンニクが高い理由について検証していきます。
目次
スーパーに行ってニンニクを選ぶときによく目にするのが、国産と中国産のニンニクです。
一般的にはあまり知られていないですが、世界のニンニク生産量ランキングで中国産ニンニクは断トツの1位で、実に世界生産量の約80%を占めています。これに対して日本は38位。中国のニンニク生産量は日本のニンニク生産量の約1500倍という圧倒的な差がついてしまっています。
生産量の比較をしただけで既に国産ニンニクが高い理由が解った気がします!
日本国内の流通の事情によって各地域により価格帯が違う可能性があるので、通販情報を元に統計をとって、国内産・中国産ニンニクの平均値を算出してみました。
※ 加工されていないニンニク100gあたりの値段。
国産ニンニクは、中国産ニンニクの約6倍くらいの値段になっていますね!
「中国産怖い」「中国産怪しい」といった情報はどこかで耳にしたことがあるので、
中国産 = 安い = 怪しい
といった、イメージが定着していますが、一般的な流通の考え方でいくと、モノが多ければそれだけ価値が低くなって安くなります。
中国産ニンニクの品質が、国産に比べて信頼性が低いということも考えられますが、まずは生産量が莫大であることが安い要因の1番最初にきている様に感じますね。
中国に比べると生産量が低い日本ですが、それでも年間2万トン以上のニンニクが生産されており、日本人の年間平均ニンニク消費量が200g~300gといわれているので、およそ7割くらいの日本人のニンニクを国産ニンニクで賄うことが可能です。
この数字をどうみるかということにはなりますが、この数字をみる限り私的にはニンニクがそこまで希少価値が高い様には思えません。
例えば、日本で消費されている小麦の9割が輸入に頼っているので、国産は1割程度です。ここまで希少価値が高ければ価格も高くなってしまいますが、ニンニクの場合、希少価値の観点からみるとそこまで高額にはならない気がします。
参考までに、食卓上でニンニクと同じカテゴリーに分類される国産生姜は100gあたり150円なので、国産生姜と比べても国産ニンニクは3倍もの割高ということがいえます。
ニンニクはプランターや家庭菜園でも育てられるくらいの育ちやすさですし、生産量もまあまあなので、割高なのは疑問が残りますね!
国産ニンニクが高い理由を、ズバッと明確に説明は出来ませんが、以下の様な理由が複合的に重なり合って、値段が高くなっていると考えられます。
ニンニクは他の野菜に比べて収穫時期までの期間が長い野菜に分類されます。
大抵の野菜は平均3 ~ 4ヶ月で収穫出来るのに対して、ニンニクは収穫まで8カ月間もの期間を要します。
時間がかかるのに加えて、ユリ科の野菜以外の連作が不可なので、畑としての効率も悪いといえます。
ニンニクは他の野菜に比べて肥料がたくさん必要なものになります。
自然農法の場合は肥料を使わないので関係ないですが、日本の99%を占める一般農法では、肥料を大量に使わないといけないので、他の野菜よりもコストがかかってしまいます。
ニンニクは収穫してそのままだと、すぐにカビが生えたり腐ったりするので、乾燥状態になる場所にて1カ月間乾燥させるか、灯油などを燃料とした強制乾燥の機械を利用して、2 ~ 3週間の乾燥が必要です。
自然乾燥、強制乾燥のどちらにせよ手間がかかります。
乾燥が終わって直ぐに出荷出来ればいいですが、茎を決められた長さに切ったり、皮を剥いたり、根っこを取ったりと、出荷の為の作業が色々あり、さらにはこれを1つ1つ手作業で行わないといけない為、なかなかの時間と労力がいります。
ニンニクの生産をしていないと手間や苦労は解りませんが、ニンニクを育てて出荷するということは、想像以上に大変なことですね!
はっきりとした断定は出来ませんが、一時期テレビなどで中国の餃子事件が頻繁に取り上げられていました。
ちょうどその辺りから、国産ニンニクの値段が上昇しているようなので、恐らく中国産ニンニクを購入したくない消費者ニーズへとかわり、その消費者が国産ニンニクに流れたためこのような現象が起こっているのだと思われます。
中国産のニンニクが本当に危険なものなのかどうかは肯定も否定も出来ませんが、中国産ニンニクが安い理由は、島国の日本よりもはるかに広大な畑で生産が可能なので、生産量がものをいっているのが1番のポイントだといえそうですね。
先日百貨店のデパ地下で国産ニンニクを購入しようとしたところ、ブランドのニンニクではないのに1玉で600円の値段がついていて驚愕しました。
さすが百貨店という感じですが、健康志向の私も流石にこれは買う気になれませんでした。
国産ニンニクにこだわるのであればそれもいいですが、そこまでこだわらないのであれば、ニンニクそのものを食べる様な料理の時は、国産ニンニク。
風味付けの場合は、中国産ニンニク。こういった感じで使い別けてもいいかもしれませんね。
n+編集長
やまだ
ライター
山口県出身で、現在は大阪・山口を拠点に“健康”と“教育”をテーマに、トレーニングジム・健康サロン・児童福祉施設・自然農畑を運営。 自身の身体不調をきっかけに現代医療に見切りをつけ、補完療法や自然療法を軸として「効果的」「簡単」「安価」をキーワードに、誰でも気軽に出来る健康実践法を追求し続けている。心許せる信頼出来る各分野のプロフェッショナルにサポートしてもらいながら「人生おもいっきり愉しむ計画!」を稼働中。