n+編集長
やまだ
ライター
山口県出身で、現在は大阪・山口を拠点に“健康”と“教育”をテーマに、トレーニングジム・健康サロン・児童福祉施設・自然農畑を運営。 自身の身体不調をきっかけに現代医療に見切りをつけ、補完療法や自然療法を軸として「効果的」「簡単」「安価」をキーワードに、誰でも気軽に出来る健康実践法を追求し続けている。心許せる信頼出来る各分野のプロフェッショナルにサポートしてもらいながら「人生おもいっきり愉しむ計画!」を稼働中。
私は、子供の頃に、叔母のマンションのベランダにシートを敷いて、皆でカレーライスを食べた経験があります。
なんてことない普通のカレーライス・・・
しかも自然も何もない街中の普通のマンションのベランダ・・・
特に大したことをしている訳でもなく、35年以上も前のことなのに、本当に本当に美味しかったから今でもその味と情景をしっかりと覚えています。
「遠足で外で食べたお弁当」
「海水浴場で食べた焼きそば」
「公園の自然に囲まれて食べたおにぎり」
「庭で食べたバーベキュー」
「ハイキングで山の頂上で食べたカップラーメン」
外や自然で食べるご飯はなんでこんなにも美味しいのでしょう?
皆がなんとなく思っているけど、きちんと検証したことのない「外で食べるご飯はなんで美味しいのか?」という素朴な疑問に対して、いくつかの仮説をたてて「身体の仕組み」という観点から検証してみました。
目次
私は自然派ですが、健康産業に10年以上いたことから、健康的な身体づくりに関しては豊富な知識があり、その知識を社会に役立てたいと考えています。
食事は、身体づくりにはとても大切な要素となり、屋外でとる食事も健康な身体づくりにはとてもいい影響があると考えています。
そういった観点で今回は「外で食べるご飯の美味しさの秘密」を検証していきたいと思います。
毎朝6時に起きて、定時の8時に出社して、定時の17時迄仕事をして、帰宅して夕飯を食べてお風呂に入って、テレビを観て就寝。
多少の変化はあったとしても、休みの日以外こんな生活を淡々とこなしているとなんの刺激もないものです。
ある意味安定的な生活でいいかもしれませんが、安定に慣れてしまうと脳科学的にも退化してしまうという研究もある程です。
そんな普段の日常生活と違うことをするというのが1つのギャップになります。
日常生活や1人称以外でも、例えば思い切って髪型を変えた時、いつもは怖い人がたまにみせる優しさなど、ギャップは魅力のサポートをしてくれます。
なぜ、ギャップにこの様な効果があるかは学術的なものでは「ポジティブハロー効果」と「ゲインロス効果」というものに類似します
ポジティブハロー効果は「ハローエラー」という呼ばれ方もされるので否定的な学術もありますが、簡単にいうと認知の歪みで、人や物事の良い点をみてしまい、実際のそのものよりも高い評価を与えてしまうということです。
ギャップに関しては、近からず遠からずといったポジションですが、脳の「刺激が欲しい」という特性により、日常と違う外で食べるという行為は、ギャップとして脳に肯定的な感情を引き起こし、実際の味よりも高く評価することになります。
日常生活と違うことをするということは、少なからず何らかの手間がかかってしまいますので、着手した時にはマイナス要素が先にきます。
ゲインロス効果はマイナスの印象からプラスの印象に移行した時に、プラスの印象を大きく感じるという心理効果で、手間がかかっただけ、同じものを食べたとしても、美味しさが増すという印象を受けるということです。
「外で食べると美味しい」という言葉は一般的で、猛暑や極寒など過酷な状況じゃない限り否定する方もほとんどいません。
海外の事情は解りませんが、少なくとも日本では「外で食べると美味しい」は誰もが認める市民権をしっかりとゲットしています。
少し否定的な表現になってしまいますが、良い意味で「洗脳」「印象操作」的な要素が含まれていて「外で食べると美味しい」という言葉に引っ張られ、外で食べるのは美味しいもんだという概念が深層心理に定着している可能性があります。
外で食べるのは仕事がある平日よりも休日などにすることが多いので、一種の気分転換の一つと捉えることができます。
この様な気分転換は真理学上「転地効果(てんちこうか)」というものになります。
日常生活とは異なる、いつもと違う環境に身を置くことで、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感が刺激されたり、呼吸や消化機能を司る自律神経に作用して身体がリラックスして元気になる効果があるとされています。
病気がちの時や疲れている時は、ご飯が美味しく感じられなかったり、味がしないということがありますが、元気な時やリラックスしている時はご飯が美味しく味もしっかり楽しめる様になりますね。
転地効果によるリラックス効果と、味覚や嗅覚などが活性化することで美味しく感じることが出来そうです。
幸せホルモンとして有名なものは「セロトニン」「オキシトシン」「ドーパミン」の3つがあります。
オキシトシンは、家族や友人とのスキンシップや人に喜んでもらった時に分泌され、カラダの修復や免疫力アップに繋がり、ドーパミンは、お金を稼いだり、活躍したり、勝負事の際に分泌され、達成感や快感をもたらせてくれるホルモンですが、セロトニンはオキシトシンやドーパミンの前の基礎的なホルモンと定義されています。
セロトニンは、ホルモンというより自律神経を整える神経伝達物質で、リズミカルな運動、咀嚼、日光浴、笑い、入浴、瞑想などによって分泌されます。
セロトニンが分泌されると精神が安定し、ストレスやイライラといった気分の浮き沈みが少なくなり、ポジティブな気持ちになります。
ネガティブマインドになっているよりもポジティブマインドになっている方が、もちろん食べものも美味しく感じるので、外にでて日光にあたることによって、ご飯が美味しく感じるということは十分ありそうです。
日常生活の行動でも脳波は色々移り変わっていきますが、自然の中に要る時に脳波がどの様に変化するかを、スコットランドのある研究チームが研究成果をだしています。
での活動約30分間で脳波の移り変わりを調べた研究で、緑地公園のみ心の静まりが増えて、リラックスした状態になるα波が分泌されたというものです。
α波はリラックスした状態で分泌されますが、ストレスを鎮めたりカラダの免疫力をあげるなどの効果があります。α波が分泌されていると、心身共に良い影響を得ることが可能です。
外で食べる際は草木などの自然と触れ合う可能性も高くなりますので、α波が分泌されることで心身の状態がよくなり、美味しさが増す可能性があります。
自然と触れ合わない場所などの外でもご飯が美味しく感じる理由としてβ波の分泌があります。
β波は緊張や心配事がある状態で分泌されますが、文明が発達する以前は外にでるということは危険と隣り合わせの行為でした。
その遺伝子がまだ残っていて、外にでて食事をする非日常的な行動でβ波が分泌され緊張感が増すことで、味覚や嗅覚が高まることでいつもより美味しく感じるという可能性もあります。
上記5つの仮説を立てて、可能な限り医科学的に検証してみました。検証しながら感じたことは「どれも当てはまりそうだなぁ。」という結論です。
専門家からみれば上記5つ以外の仮説もあるでしょうし、人によって、環境によって、まったく違うものになりそうですし、上記5つの仮説+別の仮説が相関的に絡みあって美味しく感じるのでは? というのが、今回の検証結果になります。
脳科学や医学の専門家ではないので断定は出来ません。が、恐らくこんな検証結果が妥当かと思います(笑)
私達が手がける自然農法畑「むら」では、ランチタイムが何よりの楽しみです。
ランチタイムは必然的に外で食べるのですが、しっかり汗をかいた後のご飯は何よりのご馳走です。外で食べている以上すべてが美味しく感じるのですが、その中でも特に印象に残っている外ご飯BEST3を紹介します。
茗荷の炊き込みご飯を初めて食べましたが、草刈りで汗をしっかりかいた後ということもあり、茗荷のさっぱり感で食がすすみ、何杯もおかわりしてしまいました。
味噌とちぎった海苔にお湯をいれただけの簡易的なみそ汁もベストマッチで、手がそれほどこんでいないシンプルなもので、ここまで美味しいのは驚きの一言です。
辛いのが得意ではないのに欲してしまう。私の中でその最高峰に位置するのが麻婆丼。
街中にいると汗だくで食べると恥ずかしいのですが、ひと汗かいた後なので汗のことはまったく気にならず。
時折通り抜ける風を感じながら食べる、ピリ辛麻婆丼は絶品です。つけ合わせの自然農法畑でとれたなすびの漬物と、かぼちゃのコロッケもまた絶品でした。
やはり、外で食べる美味しいご飯といえば、これを上回るものはないかもしれません。
王道中の王道、カレーライスです。
キャンプに行った時に絶対といっていいほどメニュー化されているのも納得できる美味しさです。
カレールーの色をみても解る通りコク深いカレーライス。しかも自然農法畑でとれたジャガイモや人参がたっぷりと詰まっているので栄養も満点です。
農業時の昼ご飯は自然農法家の奥様がつくってくれるのですが、元々料理の腕前がピカイチで、それだけでも美味しいのですが、これに外ご飯という+αが加わるので最強めぐみご飯になります!
ランキング形式で外ご飯で美味しかった印象のBEST3を挙げてみましたが、結局カレーライスでしたね。
ちょっと珍しいものや捻ったものがくるとオシャレだなという欲求の元で考えてみましたが、カレーライスにかなうものはやっぱりありませんでした。
感覚的ですが、外ご飯で美味しさが増すモノは、カレーライスなど一般的なメニューというか、食べなれたモノの方が美味しい感じがします。
それこそ日常的な食べものを、非日常的な環境で食べる方がより変化が増すので、そのことによって美味しさが増長されるのかもしれませんね。
画像だけでは美味しさが伝わらない可能性もあるので動画も掲載しておきます。
空腹時は閲覧注意ですのでお気をつけください。
ちなみに、畑のそばに手作りの台所を設置し、いつもそこで外ご飯を食べています。
「むら」の昼の台所は大自然の清々しさと心地よさ
「むら」の夜の台所は趣のある情緒的な心地よさ
自然農法畑の傍らにたたずむ台所は昼と夜の顔があり、どちらも風情がありますが、やっぱり昼に食べるご飯の方がより美味しく感じる様な気がします。
外で食べるご飯が美味しくなる理由を出来るだけ医科学的に検証してみましたが、結論からいうと医科学的に検証しようがしまいが、外で食べるご飯は美味しい。以上。と、いった感じのまとめになりました。
特にカレーライスはやっぱり最高なので、日常をちょっと変えてみたいなという時は、ぜひ外ご飯でカレーライスを試してみてください。
ちょっとした幸せが手にはいる「めぐみごはん」になるかもしれませんね。
n+編集長
やまだ
ライター
山口県出身で、現在は大阪・山口を拠点に“健康”と“教育”をテーマに、トレーニングジム・健康サロン・児童福祉施設・自然農畑を運営。 自身の身体不調をきっかけに現代医療に見切りをつけ、補完療法や自然療法を軸として「効果的」「簡単」「安価」をキーワードに、誰でも気軽に出来る健康実践法を追求し続けている。心許せる信頼出来る各分野のプロフェッショナルにサポートしてもらいながら「人生おもいっきり愉しむ計画!」を稼働中。