自然農法での玉ねぎ栽培の秘訣3選!ポイントをおさえて‟甘い”玉ねぎを目指そう!

関西在住あるあるだと思いますが、玉ねぎといえば「淡路島」というイメージなので、兵庫県の玉ねぎ生産量はトップの数字を叩きだしているはずだと胸を躍らせながら調べてみると、なんと、兵庫県の玉ねぎ生産量は日本第3位で、しかも、すごく残念なことに、玉ねぎ生産量トップの北海道が64.9%に対して、3位の兵庫県は7.6%と、圧倒的な差をつけられて3位なので、ちょっとショッキングでした。

北海道は「でっかいどう」という所以は、面積だけでなく、農産物の生産量からもきている気がしますね!

ちなみに北海道から九州まで、沖縄以外は、各都道府県満遍なく生産されているので、日本国内であれば、わりとどこでも玉ねぎの生産は可能になっています。

そんな、皆さんお馴染みの玉ねぎですが、どちらかといえば育てにくい農作物に分類されて、気をつけないといけないポイントがいくつかあります。

そこで、今回は自然農法的な視点から、育て方のポイントをご紹介していきます。

自然農法で玉ねぎを育てるとは

一般農法と自然農法の1番の違いは、合成農薬や化学肥料をつかって、ある種合理的に作物を育てる一般農法に対して、自然農法は、出来る限り自然に近い状態で、人工的につくられた合成農薬や化学肥料は元より、堆肥過多や過度な水やりなど、自然環境に沿わないことは極力しないというものです。

化学肥料や余分な養分を無理に与えない中で、どちらかというと育てにくい方に分類される玉ねぎをしっかりと育てていくのに最も重要なことは、ある程度しっかりと土を肥やしてから植えて育てていくことです。

土を肥やしていくために必要な、土づくりは以下の記事でまとめていますので、土づくりを1から始める場合は、ぜひ以下の記事をご覧ください。

>>化学肥料を使わない自然農法で土づくりをしてみよう!<<

さつまいもや、じゃがいもなど、比較的育てやすい農作物の場合は、適度な土づくりでも十分成長していきますが、肥えた土を好む玉ねぎの場合は、ある程度土が出来てから植えることを念頭に置いた上で、以下で紹介するポイントに気をつけていきましょう。

自然農法で玉ねぎを育てる3つのポイント

細かいことをあげると、色んなことがありますが、自然農法で玉ねぎを育てる上で大切な特徴を3つを挙げると以下になります。

  • 種まきのタイミング
  • 雑草との共生
  • 土の良し悪し

自然農法の初期段階は土づくりが浅いなど、農作物を育てるのが困難で、特に玉ねぎなどの比較的育ちにくいとされる農作物は、しっかりとポイントを抑えておくことが大切です。

上記の3つのポイントをそれぞれ抑えておきましょう。

種まきのタイミング

玉ねぎの種まきの時期は地域によって多少異なりますが、9月下旬前後が頃合いになります。(苗の植えつけは、11月下旬前後が目安になります。)

北は北海道、南は九州まで、温度差や土の特性などが変わるので、1週間の差が大きな生育の差になってしまう可能性のある玉ねぎは、種まきのタイミングが早すぎると、トウ立ちの可能性が高くなって玉ねぎが大きく成長しなかったり、種まきのタイミングが遅すぎてしまうと、冬を越えることがことが出来ずに枯れてしまうことがあります。

土壌環境や気温や雨量の関係などから、1回で成功を見出すのが難しいので、9月下旬を目安として植えた時に記録等をつけて、その土地でのベストな種まきのタイミングを計っていくのがおすすめです。

雑草との共生

自然農法は基本的に雑草の農作物を共生させていくのですが、玉ねぎは草負けしやすい野菜の1つなので、バランスをみながら草刈りを行っていかなげればなりません。

草負けをしやすいからといって、玉ねぎの畝とその周りの草を全部刈ってしうと、微生物の活性化が鈍り、土が痩せてしまう可能性が高いので、タイミングを見計らって、適宜草を刈ることが大切になってきます。

春頃になると雑草がいっきに生えてくるので、若い芽のうちに手で摘み取るか、ある程度生えた状態で鎌で刈り取るかで、雑草対策をしてくのがおすすめで、この時大切なのは、根っこ部分は残した状態になる様に、草抜きではなく、草刈りをしていくことです。

草抜きの様に根っこまで引き抜いてしまうと、微生物が減少し、土が痩せてしまい兼ねないので、雑草は必ず刈り取る様にしましょう!

土の良し悪し

一般農法では、合成農薬や化学肥料をつかって均整された栽培になりますが、自然農法の場合は土の状態も変わりやすく、土の良し悪しのバランスを保つことが凄く難しくなってきます。

比較的育てにくい玉ねぎに関しては、特に土の良し悪しには気を配っておかないといけません。

きゅうりやナスなどの、いわゆる夏野菜を育て終わった畝に、夏に刈った草を置いて、ある程度土が肥えた状態で種まきをすると比較的玉ねぎは育ちやすくなりますが、雑草や気候などの影響により、土壌バランスが崩れた場合などは、養分をプラスしてあげたいところです。

自然農法なので、もちろん化学肥料は使いません。

米ぬかなどを表面に軽く振りまいたり、もっと自然農法にこだわりを持っている農家さんは、玉ねぎを植えた畝の周りの有機物で土の状態を回復させたりしていきます。

土の良し悪しを見測るには土のふかふか具合や、玉ねぎの葉色をみて判断していきましょう。

玉ねぎのトリビア

自然農法だけでなく、玉ねぎ全体にかかるものですが、玉ねぎを育てる前に知っておきたい、玉ねぎのトリビアをいくつかご紹介します。

玉ねぎのことをちょっとでも知っておいた方が、育てる時に玉ねぎに愛着が湧くのでおすすめです!

玉ねぎは茎の部分

玉ねぎは地中に出来ることや、球根の様な形をしているので、なんとなく根っこというイメージもありますが、玉ねぎの部分は「鱗茎」という、茎になります。

ラッキョウやニンニク、エシャロットなども、鱗茎にあたります。

玉ねぎを切った時の涙の理由

料理をする方なら、1度くらいは玉ねぎの涙に悩まされたことがあるでしょう。

何故玉ねぎを切ると涙がでるかというと、玉ねぎを包丁で切ると玉ねぎの細胞が壊れ、細胞内に含まれる硫化アリルとアリイナーゼという酵素が接触分解され、揮発性の催涙物質に変化するからです。

よく切れる包丁を使ったり、線維に沿って切ったり、玉ねぎを切る前に冷蔵庫にいれると少し緩和されます。

玉ねぎは犬には絶対NG

血液をサラサラにするなど、一時期玉ねぎブームもあったくらい玉ねぎを栄養価が高い野菜ですが、犬には絶対NGです。

玉ねぎに含まれる、アリルプロピルジスルフィドは、犬の赤血球内のヘモグロビンを酸化させてしまい、嘔吐・下痢・黄疸・血尿などが起こったり、場合によっては、強い中毒賞状を起こすこともあります。

基本的には、ねぎ類にはすべて、アリルプロピルジスルフィドが含まれているので注意しておきましょう。

まとめ

自然農法でたまねぎを育てるのは、農業初心者にとっては少々障壁が高いモノになりますが、うまく育てることが出来れば、一般農法でつくった以上の甘さがでたり、栄養満点で健康にも好影響が期待出来ます。

1回で成功することは期待せず、2回3回と頑張ってチャレンジしていきましょう。ポイントを抑えることと、土さえ肥えてくれば必ずしっかりとした玉ねぎが育つはずです。

関連記事

n+編集長

やまだ

ライター

山口県出身で、現在は大阪・山口を拠点に“健康”と“教育”をテーマに、トレーニングジム・健康サロン・児童福祉施設・自然農畑を運営。 自身の身体不調をきっかけに現代医療に見切りをつけ、補完療法や自然療法を軸として「効果的」「簡単」「安価」をキーワードに、誰でも気軽に出来る健康実践法を追求し続けている。心許せる信頼出来る各分野のプロフェッショナルにサポートしてもらいながら「人生おもいっきり愉しむ計画!」を稼働中。